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AR(拡張現実)が利用できるARメガネ(ARグラス)をご紹介

AR / VRデバイス

AR(拡張現実)を楽しみたいと考えている方は、スマートフォンなどのデバイスから見る体験だけでなく、ARグラスを通じて楽しむ、よりウェアラブルな体験にも興味があるのではないでしょうか?今回は2019年11月現在のARグラス最新情報をまとめ、各商品の特徴や価格、最新モデルについてご紹介します。

ARとは

ARとはAugmented Realityの略称で、日本語では拡張現実と訳されています。デバイスとソフトウェアを利用することで、現実世界に仮想的な情報を付加することのできる技術の総称であり、さまざまな領域で活用されつつあります。

ARに関しての説明は以下の記事でもご紹介しております。

https://pretiaar.com/artimes/article/12101/

ARを用いたゲームアプリは、多くの人々がイメージしやすいAR活用の一例です。例えば、カメラ機能を使って見える現実世界に、仮想のモンスターが出現するような演出をAR機能を用いて楽しむことができます。実用的なユースケースとしては、両手を使って作業しなければならない工事現場や運送業の現場において、作業者がARグラスを装着することで、PCなどを操作せず、作業しながらデジタル情報を確認することができます。

ARの可能性は現在も広がり続けており、ソフトウェア、デバイス共に開発が進んでいます。

ARとVR、MRとの違い

ARについて考えるとき、同じ分野の技術として扱われるのがVR(仮想現実)やMR(複合現実)です。これらの技術は混合されがちですが、定義はそれぞれ少しずつ違います。VRとはVirtual Realityの略称で、仮想世界に没入する技術のことを指します。ARとの大きな違いは、基本的に現実世界の視覚情報が介入しないエクスペリエンスを提供する点です。VRはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)とい呼ばれる頭部に装着するディスプレイを介して情報を得ます。コントローラーを利用してディスプレイに映し出される世界に関与することができ、ユーザーはあたかも別世界に自分がいるかのような没入感を得ることができます。

一方、MRはMixed Realityの略称で、複合現実と訳されます。ARとVRに次ぐ新世代の技術として注目を集めており、定義としてはARとVRの間にある体験と言えるかもしれません。MRはARのように現実世界に仮想的な情報を付加するだけでなく、ARよりも更にユーザーがその仮想的な情報に何らかの操作を加えることができます。VRで体験できるような操作を、現実世界に重ねて実現します。

ARとVR、MRはそれぞれメリット・デメリットが異なるため、求められる業界や、ユーザーが体験できることの条件が大きく変わります。

注目されるXR

デジタルな情報を何らかのデバイスを介して現実世界のように体験することができることを総称して、近年は「XR」という総称が普及しました。

これまで、ユーザーはデジタルな情報を得るためにPCやスマートフォンなどのディスプレイに向き合う必要があり、その時間は現実的な体験と交わることはありませんでした。

しかし、今後XRが進歩すればするほど、ユーザーは日常的な動作をしながらデジタルな情報にアクセスすることができます。

XRを利用したサービスは私たちの体験できることや効率化の幅を広げ、生活や市場に大きな変化をもたらすでしょう。

ARグラスとは

ARグラスとは、ARを楽しむためのグラス型のデバイスを指します。VRを楽しむためのデバイスとして紹介したHMDがグラス型になったものと想像していただければわかりやすいでしょう。ARグラスは、ユーザーの周囲にある環境・状況を分析し、それに即したデジタルな情報をグラス上に表示します。ユーザーは自らの置かれた状況や周辺にあるものを確認しながら、ARグラスを通じて付加的な情報を得ることができるのです。

ARグラスとスマートグラスの違い

ARグラスと混同されやすいのがスマートグラスです。スマートグラスとは、何らかのデジタルな情報を表示できるメガネやサングラスのことを指します。スマートグラスと類似の商品として、スマートウォッチがあります。スマートウォッチは、脈拍を測定したり睡眠時間を計測したりする機能がついていますが、あくまで時計です。これと同様に、スマートグラスもあくまで情報表示機能付きのメガネやサングラスとして商品が開発されています。

スマートグラスは、例えば装着しているユーザーの視線の動きや集中力を測定することができたり、カメラ機能をグラス部分で利用したりすることができます。しかし、これはあくまでグラス上に表示されたデジタル情報なので、ARのように現実世界と連動し現実世界にある対象物の情報をもとにした拡張現実のアウトプットを得られるわけではありません。ARグラスとスマートグラスは、同じメガネの形状をしているため混同されがちですが、その機能は違うということです。

ARグラスの特徴と価格

では、現在はどのようなARグラスが登場しているのでしょうか。すでに一般販売されているものから、開発の段階での情報がリリースされているものまで、幅広くご紹介します。

 

HoloLens

(画像引用元:マイクロソフト)

 

HoloLensはマイクロソフトが開発するAR/MRグラスです。自己完結型ホログラフィックコンピューターとしてリリースされており、本体にコンピューターを搭載していることで、スタンドアローンで動く点が最大の特徴です。

HoloLensを装着すると、マイクロソフトのコンピューターと同様の画面を眼前に表示し、操作することができます。このとき現実世界の情報も見えているので、いわば半透過されたディスプレイが現実世界に表示されているような状況でPC操作をするような環境です。

HoloLensはDevelopment Edition(開発向けのパッケージ)が33万3千800円で販売されています。2019年11月現在最新モデルはHoloLens2で、特に企業での利用を推薦しています。もちろん個人で利用することも可能ですし、MRのだいご味を感じることのできるゲームなども搭載されているので、新世代のxR体験をしたい方にはおすすめです。

 

Magic Leap One

(画像引用元:Magic Laep)

 

Magic Laep Oneは、米国スタートアップ企業Magic Leapが開発するAR/MRグラスです。グーグルやアリババなど数多くの大手企業から資金調達を成功させた企業として話題を呼び、HoloLensと同様、MRを体験するための主要なグラスとして認識されています。Magic Leap Oneはクリエイターをターゲットとして開発されており、現在楽しめるコンテンツもアーティストとコラボレーションしたものや、独自性のあるゲームが多い印象です。HoloLensとの違いは独自のOSを採用している点で、セットについてくるライトパックを接続することでMRグラスとして機能します。

2018年より発売されましたが、発売されている国は限定されており、日本での公式発売はまだスタートしていません。価格は約25万円で、スタイリッシュなデザインの本体はHoloLensよりもやや軽い仕様です。

NrealLight

(画像引用元:Nreal)

 

NrealLightは中国のスタートアップ企業であるNreal Ltd.が開発するAR/MRグラスです。最大の特徴はその形状です。競合他社の商品に比べて極めて軽量で、サイズもほとんど通常のサングラスと変わりません。

ただし、本体にコンピューターを搭載しておらず、スマートフォンを接続することでARグラスの機能を果たします。また、HoloLensやMagic Leap Oneと比べて位置をセンサーの数が少なく、精度も低くなっています。操作に利用するのがスマートフォンという点も他商品とは異なります。

軽量化にこだわる一方で性能に制限をかけたNrealLightは、販売予定価格は約5万4千円と非常に安価です。消費者が手軽にARやMRを楽しむためには適したデバイスとなるでしょう。NrealLightの発売は2020年初旬。2019年秋からは開発者向けのキットが発売され始めており、発売後の成長が期待されます。

発売間近と予想されるMR/ARグラス

続いて、現時点では正式発売はされていないものの近い将来に発売が期待されているARグラスをご紹介していきます。

Apple Glass

アップルでは2017年ごろからARグラス開発についての噂が流れていますが、正式な発表は2019年11月現在されていません。開発途中の画像や特許取得の状況から察するに、「瞳での操作が可能」、「超小型プロジェクタを搭載」などの機能が追加されるようです。

アップルはAR Kitの開発をはじめ、ARに対して力を注いできました。もしも噂の通りApple Glassが販売されれば、一般ユーザーも使いやすく、開発サイドも扱いやすいアイテムとして多くのエクスペリエンスが生み出されることでしょう。各メディアの予想によると、Apple Glassの販売は2020年ごろ、価格は10万円程度と言われています。

資金調達をするも一般発売は未定のARグラス

資金調達などのニュースが流れてはいるものの具体的な発売予定がたっていないARグラスもあります。

 

Mira Prism

(画像引用元:Miraサイト)

 

Mira Prismは米国ベンチャー企業のMiraによって開発されているARグラスです。iPhoneをグラス型の頭部ウェアラブルアイテムにそのまま装着し、iPhone上に表示される画面を元にAR体験を作り出します。

Mira Prismは一般ユーザーがゲームを楽しんだり、お互いが見ているものをシェアしたりするユースケースを描いたイメージビデオを制作しており、2017年クラウドファンディングを利用して資金調達を行なっていました。約1万1千円という安価で予約できることもあり、各メディアでは手軽にAR体験を楽しめるデバイスとして注目が集まっていました。

しかし、2019年11月現在は日本からアクセスできる購入経路はなく、公式サイトの販売予約ページもクローズしています。公式SNSの投稿も2018年にストップしており、最新の開発状況はわかりません。

 

ARグラス市場の現状と今後

開発競争の激化と新機能への期待

ご紹介したように、ARグラスのハードウェア市場はあらゆるベンチャー企業と大手テック企業が乱立する形で開発競争を続けています。

傾向として、2012~2015年ごろの黎明期に開発されたARグラスはユーザーのニーズをつかみきれなかったことから失敗に終わる商品が多かったものの、その後リリースされた商品は企業向けのユースケースを押し出すことでビジネスとして成功しているようです。

2017年ごろにはベンチャー企業によるARグラス開発競争が激しくなり、ここで資金調達やプロモーションに失敗した企業は徐々に衰退していったのかもしれません。

また、技術開発における訴訟問題や、新たな技術の特許申請など、知的財産に対する戦略も企業間の差を広げています。

今後、ARグラスはより普及する一方、利用ケースに応じた商品のカスタマイズや専門性が増し、企業での利用が一般化するでしょう。

また、大手企業が独自開発するARグラスは、双方の差別化を図る新たな機能を追加してくるかもしれません。

 

一般ユーザー向けARグラス普及のポイントはルックスと価格

ビジネスサイドの観点から一般ユーザー向けの開発は現在どの企業もあまり積極的ではありません。しかし、今後よりスマートで、通常のメガネやサングラスに近いルックスのARグラスを突き詰めていけば、十分市場開拓は可能でしょう。また、広くARグラスを普及させるためには、価格帯を下げることも重要です。

加えて、メガネをかけるという仕様上、裸眼の視力が悪い人へのケアも重要な課題です。海外商品の場合、日本で購入することができても、レンズのカスタマイズまでは対応できないというケースもあります。

こういった細かなニーズに応じたARグラスが今後登場すれば、日常的にARを利用する生活が訪れることは夢ではありません。

ARグラス元年は2020年?

実現性のあるスタイリッシュなARグラスが各種リリースされた2019年に引き続き、2020年は低価格なNrealLightや、アップル独自のAppleGlassが登場するかもしれません。

現在開発中であろうARグラスの発表なども加味すれば、2020年はARグラスに対する期待が一層高まる一年となるでしょう。

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