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ドコモ、KDDI、ソフトバンク、国内3大キャリアのAR/VRに関する最新動向まとめ

コラム

5G回線の本格化に伴い、AR / VRコンテンツの普及がさらに進むことが期待されています。その最新の動向をけん引するのは、国内3大キャリアであるNTTドコモ、KDDI、そしてSoftbankです。各社がAR / VRコンテンツに対してどのような取り組みを進めているのか、直近のプレスリリースや各社発信のニュースをもとにまとめます。

3大キャリアのAR / VRに関する動きを総まとめ

2020年より、通信会社各社の5G回線への移行が本格的に始まります。5G回線の最大の特徴はデータ通信の大きくなることです。これまで回線速度が課題で実現できなかったさまざまなサービスが始まることが期待されていますが、そのなかでも注目される領域はAR / VRに関するサービスです。AR / VRの技術を活用したサービスやコンテンツについてのリリースは近年増えており、大手企業による大規模な実験なども話題を呼んでいます。今回はドコモ、KDDI、Softbankの3大キャリアによるAR / VR関連のプレスリリースをまとめます。

NTTドコモのAR / VRについての実験・取り組み

NTTドコモでは、2018年よりAR / VRに関わる実験や取り組みを継続的に行ってきました。幅広い分野での利用を想定したシミュレーションに挑戦しており、2020年1月に開催された「DOCOMO Open House 2020」では、5G回線の可能性をテーマにしたブース内で、ARを用いたサービス例も展示しました。

ARグラスを用いたドローンの遠隔操作

2018年末に行われたARグラス「AceRealOne」を活用したドローン遠隔操作の実証実験では、ARグラスを通じてドローンの撮影している映像をリアルタイムで見ることに成功しました。

VR動画専用プラットフォーム

VRコンテンツについてもNTTドコモは積極的です。2020年1月、スマートフォン専用のVR動画専用プラットフォーム「新体感ライブ CONNECT」を展開することを発表しました。同サービスでは、VRによる音楽ライブの生配信やARフィギュアなど、XR関連のコンテンツをまとめて体験できる予定です。

Magic Leap Oneへの出資

また、NTTドコモは米国スタートアップ企業のMRデバイス「Magic Leap One」とも連携しており、本格的にMRコンテンツ発信にも力を入れることが予想されます。現在も国内一部のドコモショップではMR体験を実施していますが、今後5G回線の普及開始と共にその展開を広げる可能性が高いと予測することができるでしょう。

KDDIのAR / VRについての実験・取り組み

KDDIも、AR / VRを生かした意欲的なコンテンツ配信実験を行なっています。人気のSNSプラットフォームやスポーツコンテンツと連携した、エンターテインメント体験を提供するコンテンツが目立ちます。

ARによるバレー試合のリアルタイム観戦

2019年1月に配信された「AR観戦」は、フジテレビジョンと連携して発表されました。バレーボールの試合をスマートフォンで視聴でき、マルチアングルでのプレー再生やスコア状況の確認など、まさに現実を拡張した情報とともに試合を楽しむことができます。

渋谷の街をARと重ねるプロジェクト

デジタルガレージとの連携プロジェクトでは、渋谷の街と連動した大規模なARを展開しました。街並みに重ねて表示されるオブジェクトを楽しむだけでなく、パーソナライズされたルート提案や、店舗から吹き出しで表示されるグルメ情報など、街を歩く人々を想定したコンテンツが充実。渋谷駅の頭上に表示される遅延情報など、日常生活に溶け込んだARの一例を提案する形となりました。

Facebookとの連携でSNS×XRの可能性を広げる

2019年11月、KDDIはフェイスブックジャパンと連携し、InstagramやFacebookにXRの技術を取り入れたアセットを提供する仕組みを提供することを発表しました。同プロジェクトの一環として、2020年春には「フューチャーポップアップストア」をオープンし、ARやAIなどを生かしたショッピングの新たな手法を提案する予定です。

SoftbankのAR / VRについての実験・取り組み

SoftbankのAR / VRを活用した取り組みは、他2社と比べてビジネスサイドの発信が多い印象があります。AR / VRソリューションを企業に提供することで、開発の一端を担ったり、新時代の技術を支援したりといった考えが大きいようです。

JR東日本の研修システムに用いられたVRソリューション

JR東日本では、Softbankの提供するVRソリューションを活用し、メンテナンスやトラブル対応の事例を疑似的に体験できる研修システムを導入しています。テキストのマニュアルでは情報量に限界があり、かつ現実で体験するには危険が伴う事例をVRで再現することによって、より理解の深い研修を実現しました。

3DデータをAR/MR化するソリューション「mixpace」

Softbankのパートナー企業であるSB C&Sがホロラボと共同で開発した「mixpace」は、既存の3DデータをAR/MRで活用するためのソリューションです。AR/MRデバイスを用いた建造物のビューイングや、機器利用のトレーニングなど、実寸大でオブジェクトを再現する機能を備えています。

Vtuberを主役にした完全没入型XRライブの実施

Softbankによる消費者向けのエンターテインメントコンテンツの一例として、大規模かつ実験的な取り組みを紹介します。2019年9月に開催された「DIVE XR FESTIVAL」は、動画プラットフォームで人気があるVtuberが出演したリアルイベントです。3Dホログラムで再現された彼らは、当日の会場の風景にコメントをするなど、まさにその場にいるような演出を交えて会場を湧かせました。ライブ体験におけるリアルとバーチャルの境界線はすでに重要ではないことを伝える取り組みとも言えるでしょう。

今後キャリア3社の競争が激化するのはどの領域?

さまざまな観点から実験的なイベントや取り組みを続ける大手キャリア3社ですが、いずれも特に大規模な話題が多いのは「スポーツ」と「ライブ」分野です。いずれもリアルイベントとしての魅力が強い体験型のコンテンツである一方、その場に足を運ぶことのできない人々のニーズや、リアルイベントだからこそ伝えきれない情報もあるのが特徴です。いずれのコンテンツも高精度なデータをリアルタイム配信できることが必要不可欠でしたが、5G回線はその条件を満たしてくれます。スポーツの場合はリーグ戦の一挙放送やチーム独占放送などの差別化が、今後各社の視聴者数の奪い合いのキーになるでしょう。また、ライブではVtuberやバーチャルインスタグラマーなど、VR/ARコンテンツと相性の良い次世代のタレントたちとどのような連携を図れるかがポイントです。また、これらのコンテンツを包括するVR動画専門プラットフォームも競争の舞台となりそうです。先ほど紹介したNTTドコモの「新体感ライブ CONNECT」と併せ、Softbankが提供する「LiVR」や、KDDIのスタジアム観戦VRプラットフォーム「XRstadium」など各社のプラットフォームリリースのニュースが続いています。5G回線移行のスタートは、こうした各社の持つコンテンツの一般化を急激に進めます。その結果どのようなフィードバックがあり、各社のAR / VRコンテンツがどのような進化を遂げるのか、今後に期待しましょう。

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