現実の様々な場所でつながり体験を生み出す技術「ARクラウド」と、プレティア・テクノロジーズが研究開発を進めているARクラウド「Pretia」について解説します。
ARクラウド「Pretia」の特徴
ARクラウドは技術的には、大量の画像データを元に、現実世界の永続的な3Dコピーをつくり、それを基に複数デバイスの三次元位置+向きを瞬時に特定し、各ユーザーの状態を継続的に追跡することでリアルタイムの共有体験を実現するという仕組みです。
これによりARクラウドは従来のARに比べて3つの特徴を持っています。
- コンテンツの永続性
現実世界の場所やモノの上にARのタグやコンテンツを設置できます。 - 空間インタラクション
ARに現実のモノとの位置関係や照明条件を反映させ、没入感を高めます。 - 多人数インタラクション
複数人で同じ体験をリアルタイムで共有し、一緒に楽しめます。
ARクラウドでできるようになること
マルチでインタラクティブな体験
上記の特徴により、ARクラウドでは既存のAR技術では不可能であったマルチでインタラクティブな体験ができるようになります。
現在配信されているARコンテンツは個人に限定されており、デバイスごとに別々のAR体験が提供されていましたが、ARクラウドでユーザーの位置情報を同期したりすることで、今まで個人に限定されていたAR体験を、複数人で共有することが可能になります。このことにより、ゲームのマルチプレイにおいて残りライフを確認しながら他のユーザーとコメントで戦略を立ててボス戦に挑む、現実世界においてスマホひとつで複数人のサバイバルゲームを行う、といったことができるようになります。
ARコンテンツは単独での体験しかできませんでしたが、ARクラウドにより複数人で体験を共有しインタラクションが可能になることで、ユーザーに「共に達成する喜び」を届けることが期待されます。
各種産業への応用
ARクラウド技術はエンターテインメントに限らず、様々な産業に応用できる大きな可能性を秘めています。例としては以下のようなものが挙げられます。
ゲーム
- 複数人でリアルタイムで共有体験しながらゲームが楽しめる
- 公園で複数人でパーティーを組み、ボス戦に挑む
- 現実世界を舞台に5対5でスマホ銃サバイバルゲームをする
ライブ
- 自宅や近くの公園にバーチャル会場を映し出し、友達とコンサートやお笑いライブを鑑賞する
製造業
- 工場内でタブレットのカメラやARグラスを向けると文字や図の情報が表示され、リアルタイムで視界を共有して離れた場所からの指示を受け取れる
小売
- ショッピングモール内でスマートフォンをかざすと行きたい店舗までのルートを矢印で表示したり、店舗情報やクーポン情報を表示する
不動産
- 物件の内見の際、何もない空き部屋の中にバーチャル家具を置いて同居人と映像を共有し、実際に生活する際のシミュレーションを行う
- 認識や情報を事前に登録・処理しておいたビルにカメラを向けると物件の空きや築年数、間取りや賃料などの情報を見られる
広告
- ARアプリの起動中に、ユーザーの居場所に応じて最適化された広告を表示
- 同じ看板にスマートフォンをかざすことで、人によってその人に合った広告を表示
スポーツ観戦
- スタジアムで、来場者がARコンテンツを一緒に楽しめる
以上、プレティア・テクノロジーズのARクラウドについて紹介しました。ARクラウドは私たちの生活に大きな変化をもたらすものになります。
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